(1)業績連動賞与のねらい
1990年代末頃から、賞与を営業利益等で示される企業業績と連動させようとする動きが強まりました。そのねらいは、賞与支給額を企業業績と連動させることにより企業経営の安定化を図ることにあります。また、企業業績の向上が賞与の増大につながることから、企業業績向上への社員の意欲を高めることとなります。賞与が企業業績に連動して決まるようになると、労使交渉も自動的になくなることになります。
(2)業績連動賞与の典型
全社業績連動型賞与制度の典型的な構造をみると、「固定賞与+変動賞与」となっています。固定賞与とは、企業業績がどのような状況であろうが、必ず支給する賞与のことです。変動賞与の部分が、企業業績と完全に連動する部分です。変動賞与が青天井の企業もありますが、支給率の上限を設定する企業も少なくありません。
(3)部門業績連動型賞与とは
部門業績連動型賞与とは、部門毎に部門業績と部門社員の賞与を連動させようとする制度です。企業内には多数の部門がありますが、それぞれの部門で社員が賞与総額を増やそうとして部門業績が高まれば、結果として会社の業績は高まることになります。しかしながら、次のようにいくつかの問題があります。
- 部門によって有利不利が発生しがちであること。
- 不利な部門で働く社員の士気が低下する恐れがあること。
- 部門間の異動を難しくすること。
従って、制度を導入するとしても、部門業績型連動賞与を大きくできないのが実態です。