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3.新しい企業年金制度 |
2005年07月01日更新 |
(1)確定拠出年金(DC=Defined Contribution, 日本版401k)
わが国の年金制度では、公的年金も企業年金も給付する額が予め決まっている「確定給付型」でした。これに対して、新しい企業年金制度である確定拠出年金は、加入者自身が金融商品を選び運用することにより、その成果となる将来の年金受取額が、加入者それぞれの運用のしかたによって異なってくる年金制度です。確定拠出年金には、(1)企業が導入し、従業員を加入させる「企業型」(掛金は企業が拠出)と、(2)企業が「企業型」を導入しない場合の従業員および自営業者等が加入できる「個人型」(掛金は個人が拠出)の2つのタイプがあります。
確定拠出年金には次のような特徴があると言われています。
【自己責任原則に基づいて運用】
確定拠出年金は、自己責任年金という性格を持つのが大きな特徴です。掛金と運用益は個人毎の口座が設けられて管理され、運用の方法は加入者が自分の意思で指図します。
【雇用の流動化に対応した年金制度】
確定拠出年金のメリットとして、ポータビリティー(持ち運びができること)が挙げられます。加入者が企業を離転職した場合、原則として転職先の企業の企業型年金に個人資産を移換することができます。
企業型年金を導入するためには、労使合意を得て、企業型年金規約を設定しなければなりません。企業は年金資産を管理する「資産管理機関」(信託銀行、生命保険会社等)を選定して資産管理契約を結びます。また、「運営管理機関」(金融機関等)を選任して、制度の運営管理業務を委託します。資産運用の流れとしては、企業が掛金を「資産管理機関」に拠出し、従業員は「運営管理機関」から提示された金融商品(定期預金、投資信託など)のメニューの中から選択し、「運営管理機関」に運用指図を行います。(加入者が自分で任意の銀行や証券会社に行って口座を開き、個人的に自由な商品を選んで運用するわけではありません。)「運営管理機関」では、各従業員の運用指図をまとめて「資産管理機関」に指示し、「資産管理機関」は資産運用を契約している金融機関を通して運用指図に基づいた運用を行います。
(2)確定給付企業年金(DB=Defined Benefit)
確定給付企業年金法は、将来の年金額を予め決めておく確定給付型の企業年金を、(1)既存の厚生年金基金、(2)厚生年金基金から公的年金の一部を国に代わって支給する代行部分を取り除いた「基金型企業年金」、(3)適格退職年金を改良した「規約型企業年金」の3つに再編することを目的として制定されました。この法律の施行に伴い、適格退職年金制度は2012年3月末で廃止されることになりました。この確定給付企業年金の特徴は、「受給権保護」が強化されたことと、厚生年金基金制度における「代行返上」が認められたことが挙げられますが、基本的な枠組みは確定した給付に対して、企業が必要な掛金を積み立てていくという点では、従来の企業年金と大きく変るところはありません。また、確定給付型でありながら市場金利に連動した給付設計が可能な“混合型”の年金制度「キャッシュ・バランス・プラン」の導入が可能となり、2002年4月に松下電器が日本で初めて導入しました。
【確定拠出型年金と確定給付型年金の違い】| | 確定拠出型年金 | 確定給付型年金 |
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| しくみ | 拠出された掛金額と運用収益によって年金額が決まる | あらかじめ決められた給付額をまかなうのに必要な掛金を算出して拠出 |
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| 掛金 | あらかじめ決められている | 運用成績などにより改定される |
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| 給付額 | 運用成績により変動 | あらかじめ決められている |
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| 運用リスク | 加入者個人が負う(企業に追加拠出義務は生じない) | 企業が負う(運用利回りの悪化等に伴う積立不足に追加拠出が生じる) |
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| 転職時 | 年金資産の移換・継続ができる | 年金資産の移換はできない |
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| 資産の把握 | 個人の口座により自分で残高を把握できる | 企業や厚生年金基金全体として把握されているので、個人の残高把握は不明確 |
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